ツォンの憂鬱
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ツォンの憂鬱


タークスのリーダー、ツォンは神羅ビルの自室にいた。

仕事を片付けて椅子の後ろにもたれて背伸びをしたあと、「はーっ」とため息をついた。

彼は非常に悩みが多い。裏の仕事人であるタークスであるから当たり前だが汚い仕事が多い。 その仕事の本質によるストレスもあるが一番心にのしかかるのは、どこの仕事でも同じであろうか、

「人間関係」である。 なにせ上司があの「ハイデッカー」である。彼より上の上司には媚びへつらい、部下を厳しく叱責し悪戯に暴力的だ。 上司はほとんど性格異常者ばかりで胸のうちを明かせる相談役といえばリーブぐらいしかいない

さらに部下も困りものだ、

レノはいつも時間に遅れてくるし、制服は着崩し、何度注意しても聞こうとしない。しかし仕事はそつなくこなす、

「結果さえよければいいじゃないんですか、と」とまでツォンに言う始末、職務に対する姿勢があれでは他部門からも非難集中である。

最近彼の考え方がわかり始めたが、完璧に職務を遂行しようとするツォンには理解し難い人格をしている。

ルードはひどく無口でこちらから話し掛けなければ話をしない。

コミュニケーションをとるように言っても「、、、 はい」と答えるものの変わってない。

最近抜擢されたイリーナ  この女性タークスは職務に対する姿勢はいいのだがは未熟で感情的なうえ自惚れがありツメが甘く先輩無しでは心もとない

イリーナの問題はをレノが面白半分で挑発し、その挑発に乗って「キーキー」 非常にやかましい。

神羅ビルは高層になるにつれ重要人物しか上がることができない構造になっているため、必然的に高層階は人が少なく静かだ。

その為イリーナのキンキン声がよく通るのだ、その度にリーダーのツォンに苦情が来る。

上下にはさまれるストレス、まあ彼はいわゆる中間管理職といえるだろう。
 「はー」ツォンはまたため息をついてほかの事を考えようとした。 彼は古代種である「エアリスの誘拐」を担当していた。

彼女を実験したい宝条の要望で誘拐することになったがツォンは実験になる彼女に納得してもらって来てもらった方が実験に協力的になるだろうと思い、彼女の事情を説明し、同意を待ったが彼女は首を縦に振らなかった。

ツォンは10年間この任務に従事していた、任務を先延ばしして会社が我慢したのもこれたのも一重にこれまで他任務で彼が完璧といっていいほどの任務遂行をしてきたからであった。

先日、神羅の方針で無理やりエアリスを連れ帰ったが、クラウド一行にエアリスを取られてしまった。

その時ツォンは「ほっとした自分」に気づいた。

エアリスが連れ去られた日の夜、ツォンはベッドに横たわって考えた。

「なぜエアリスが連れ去られてほっとしたのか」

それはその日のうちに結論が出た。

「10年の間でエアリスに対する愛着が育ってしまったから」である。

その彼女があの性格異常者の宝条博士に実験されるのである。
「それならばどこかで達者にやっていて欲しい」

そういう思いからほっとしたのであろうことがわかった。  タークスの任務遂行にあたって相手に愛着を持つことは厳禁である。

ツォンは自分を責めた、そしてある日、新社長のルーファウスに降格願いを提出した。

ルーファウスは降格理由を聞いてきたが「エアリスに愛着を持ってしまった」などとはいえないので

「エアリス誘拐の任務を承りましたがエアリスが連れ去られました、監督責任を果たせませんでした」 といったがルーファウスはその願いを見送った。 「君以外に誰がタークスのリーダーをやるんだね?これからも私の右腕となって仕事を続けてくれたまえ」と返されてしまった

エアリスが神羅ビルから脱出した後 セフィロスを追う任務でミスリルマインという洞窟にいった時エアリスに久しぶりにあった時

あろうことか

「エアリス元気か?」などと口走ってしまった。

連れ去ろうとしていた相手に向かって「元気か?」などと聞くなどバカげている。重症としか言いようがない、 更にその重症ぶりを認識したのはリーブがケットシーとして彼女達のスパイ活動をしている、そのケットシーのビデオデータを見ている時に抱いた感情である。

セフィロスを追う任務だけに彼女らの情報を掴むのは大切なのであるが、彼女の知らないところで彼女を覗き見し、騙していることに良心が痛むのだ。

「次はいつ逢えるんだろうか」ふとそんなことを考えてしまう。

「よっと!」彼はそんな悩みを振り払うように椅子から立って背伸びした。

「もう寝よう」ちからなく彼はそういってベッドに横たわった。

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